検診での血糖値異常を指摘された場合はどのような対応をするのがよいのだろうか?
空腹時の血糖値が110mg/dlだったとしよう。少しだけ基準値をオーバーしているが、健診結果でも経過観察や栄養指導となることが多いのではないか。
最新の糖尿病ガイドラインでは下記のようにブドウ糖負荷試験(75gOGTT)が勧められている。
ブドウ糖負荷試験とは絶食後、空腹時のまま来院していただき、75gのブドウ糖の入った甘い飲み物(トレーランG)を飲用していただき、その前、30分、60分(90分)、120分で採血をして、血糖値、インスリンの推移をチェックする検査だ。
 
 

75gOGTTが強く推奨される場合(現在糖尿病の疑いが否定できないグループ)

1 空腹時血糖110-125mg/dl
2 随時血糖が140-199㎎/dl
3 HbA1c(JDS値)が5.6-6.0%
 

75G OGTTを行うことが望ましい場合(将来糖尿病発症のリスクが高いグループ)

①高血圧、脂質異常症、肥満など動脈硬化のリスクをもつもの
②空腹時血統値が100-109mg/dl
③HbA1c(JDS値)が5.2-5.5%
④濃厚な糖尿病の家族歴や肥満が存在するもの
 
 
このブドウ糖負荷試験の結果により医師は、正常、境界型糖尿病、糖尿病の診断が出来るだけでなく、将来糖尿病になる可能性があるか、インスリン抵抗性があるかなど重要な情報を得ることができる。それにより今後の経過観察の方法を検討することが可能となる。
血糖値異常を指摘された場合上記のガイドラインに従い、しっかりと検査をうけましょう。