肝硬変の新治療

2012-01-28

 

重い肝硬変に新治療、骨髄液から細胞培養し点滴

 
 肝硬変の患者から骨髄液を採取し、含まれている細胞を増殖させたうえで患者自身に点滴で戻す臨床研究を、山口大学の坂井田功教授らのチームが計画している。
骨髄液の細胞が肝臓へ移動して正常な肝細胞に変化することで、症状の改善が期待できる。3年以内の開始を目指す。
肝硬変はウイルス感染などで発症し、肝臓が本来の機能を失う。国内の患者は40万-50万人に達する。

 研究チームは2003年に、肝硬変患者から約400ミリ・リットルの骨髄液を採取して点滴する臨床研究を開始。
これまで19人に実施し、15人の肝機能の改善や悪化抑制が確認された。
骨や脂肪などの細胞に変化できる骨髄液中の「間葉系幹細胞」が肝細胞に変化したり元々あった肝細胞を刺激したりして、正常な肝細胞が増えた結果とみられる・・・・
2012年1月19日 読売新聞  引用
 
 
C型慢性肝炎はインターフェロン治療の貢献により、ウイルス性の肝硬変に進展する患者は激減している。
最近注目されているのはアルコール性の肝炎や非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)など。
これらは長期間かけて肝硬変(黄疸や腹水が症状)に進展します。
肝臓は再生力が強いと言われますが、ある程度線維化が進むと元に戻らなくなり、現時点では有効な治療薬はなく、症状を抑える治療が主に行われています。
生体肝移植の普及により肝硬変患者で肝移植を受ける患者は増加していますが、侵襲的で、術後は拒絶反応抑制のため免疫抑制剤を飲み続ける必要があります。
一方、骨髄液はどのような細胞にも分化できる骨髄幹細胞が含まれており、自身の骨髄細胞なので、拒絶反応も心配ない。
それを点滴で血液に戻し約8割の患者で治療効果があったということは、肝硬変患者へ朗報と思われる。
再生医療の先駆けのとなる治療法として期待したい。
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