気胸

2010-05-28

 気胸は肺が破れ、胸腔に空気が流入した状態であり、肺は虚脱します
原因により自然気胸、外傷性気胸、医原性気胸に分けられ、緊急を要する疾患として緊張性気胸があります。
自然気胸は若年者(15-25歳)、喫煙歴のあるやせ型で縦長の胸郭をもつ男性に圧倒的に多い。小さなブレブ(肺表面の風船のようなもの、肺のう胞)の破裂が原因のことが多い。
胸部外傷によるものが外傷性気胸であり、病院などで、治療中に肺を誤って刺しすことなどによる気胸が医原性気胸です。
肺に開いた穴が一方通行となり(チェックバルブ様)胸腔内圧が上昇し心臓や肺を圧排すると緊張性気胸という緊急を要する状態となります。

診断

突然の胸痛、息苦しさ、咳です。診断は胸部X線正面写真により、肺が虚脱していることを確認することです。(無血管野の存在を証明する)胸部CTは原因となった基礎肺病変の検索に有用です。

治療

  1. 安静 軽症(虚脱度20%未満で症状が軽く非進行性)では安静とします。
  2. 胸腔穿刺・ドレーン留置 

緊張性気胸では緊急の胸腔穿刺による脱気が必要
中等症以上(虚脱度20%以上)
原則的には胸腔ドレーン留置による持続的脱気が必要

脱気療法(トロッカー留置法)

消毒、第2-3肋間の鎖骨中線肋間中央局所麻酔後に(または第4-6肋間前腋窩線肋骨上縁)からチューブ(7-22F)を挿入し、肺尖部に向けて留置する。水封管理または持続吸引する。

  1. 手術(胸腔鏡下、開胸下手術)の適応

胸腔ドレーンで改善しないもの(5日以上)、
繰り返す気胸、多量の出血を伴う気胸、巨大・多発肺のう胞

診察メモ

当院では気胸が発見された場合、軽症では安静を指示し胸部レントゲン写真で経過観察することもありますが、中等症以上の気胸は持続ドレナージ、入院の必要があるため、後方病院へ紹介させていただきます。
特発性自然気胸の再発率は初回時は20-30%であるが、2回目以降は50-60%以上と高く、また胸腔鏡下手術後でも5-10%の再発率があります。再発予防に禁煙が有効です。
治療後も暫くは安静が必要です。気道内の大きな圧力変化をもたらすこと、飛行機搭乗(鉄道や自動車・バスでも峠越えなど)、管楽器演奏、スキューバダイビングなどは避けてください。禁煙も重要、また咳が出る場合は咳止めを服用する必要があります。1ヶ月程度安定状態が持続すれば徐々に運動も可能です。

 

Copyright(c) 2014 長岡内科医院 All Rights Reserved.